アルバム制作まめ知識

今年度のアルバム制作って12月からでもできるの?

こんにちは。
このページを開いてくださったということは、きっと、
「卒業アルバム制作、どうしよう…」と少し胸がどきどきしている状態ですよね。
12月。冬の気配が感じられ始め、あと数か月で卒業式。
クラスの子どもたち、保護者の方、そして先生自身が過ごしてきた日々――。
「これをアルバムに形にしたい」「みんなに残したい」その想い、きっと強くあります。

でも、
「いや、もう時間がない」「写真も揃ってない」「ページ構成も何も決まってない」
そんな声も多く聞こえてきます。
そこで今日は、「まだ間に合うんだ!」ということを、しっかりお伝えして
一緒に一歩ずつ進んでいきたいと思います。


なぜ「間に合う」のか?その背景を見てみましょう

まず、ちょっと制作スケジュールのお話をします。
多くのアルバム制作会社さんでは、以下のような流れで進められています。

  • 制作開始(学校・担当者が動き出す) →

  • 写真撮影・写真収集・クラス・部活・行事のページ素材を集める →

  • レイアウト・デザイン・校正 →

  • 印刷・製本・納品
    という流れですね。

    さらに、卒業式前に配布する「卒前納品」の場合、原稿入稿の締切が “11〜12月” に設定されているケースが多めなんです。

つまり、「12月に制作を始めても間に合わないのでは?」という不安は、じゅうぶん良く理解できます。だけど。
制作会社が提示してくれている「締切」「スケジュールの目安」には、少なくとも「12月でもスタート可能」「構成を早めれば対応できる」余地がある、という見方もできるんです。
たとえば、とあるの事例では、「12月初旬に申し込み」という段階からスタートして、卒業式後に納品(“卒後納品”)というスケジュールを選ぶ学校もあります。

ですので、先生。
今この時点「間に合うかどうか」で立ち止まってしまっているなら、「どうすれば間に合うか」という方向に意識を切り替えてみませんか。
制作体制を見直し、優先順位を明確にし、効率的に進めれば、まだまだ動ける余地があります。


まず落ち着いて見るべき “今の状態” チェックリスト

制作を始める前に、現状を整理しておくことで“動きやすさ”が格段に変わります。先生、少しだけお付き合いください。以下のチェックリストを、現時点で “できている/できていない” でざっと見てみましょう。

  1. アルバム仕様(冊数・ページ数・表紙/サイズ)は決まっていますか?

  2. 制作委員(先生・保護者・生徒)の体制は確保されていますか?

  3. 写真・原稿収集のスケジュールは立ってますか?(クラス・部活・行事・先生のメッセージなど)

  4. 制作業者(印刷会社/デザイン会社)を選定・見積もりを取っていますか?

  5. 全体スケジュール(入稿期日・校正・印刷・納品)を逆算していますか?

  6. 卒業式前配布(卒前納品)を目指すか、卒業式後配布(卒後納品)にするか、方針は決まっていますか?

もし「いくつか未着手・あやふや」な項目があれば、それは「間に合わない予感」ではなく「これから始めるべき手順が明確ではないだけ」です。
安心してください。今からでも整えられます。


ステップ1:方針を決めましょう ― いつ、どう配る?

まず抑えておきたいのは「納品時期の方針」です。
大きく分けると、2つのパターンがあります。

  • 卒前納品:卒業式前にアルバムを配布するスタイル。

  • 卒後納品:卒業式後に配布するスタイル。

それぞれ特徴があります。

  • 卒前納品:式を迎える直前に手渡せるため、生徒・保護者・先生みんなで「これから旅立ちます」という気持ちでページをめくれます。だけど、写真・原稿の準備・印刷・製本という一連の作業をかなりタイトに進める必要があります。実際、原稿入稿の締切が11〜12月という会社が多いです。

  • 卒後納品:式の様子(卒業式当日撮影)などを掲載できる余裕があります。スケジュール的にも余裕を取れる分、「質」を確保しやすいというメリットがあります。実例では12月に申し込みスタートして、卒業式後に納品というパターンも紹介されています。

先生の学校では、どちらの方針が現実的でしょうか?
もし「今12月、準備もこれからだし、卒前納品は厳しそう」と感じておられたら、卒後納品を前向きに検討するのも賢い選択肢です。
「式当日の写真も載せたい」という思いが強ければなおさら、有効です。


ステップ2:逆算スケジュールを描こう ― 今から何をいつまでに?

方針が決まったら、「いつまでに何を終えるか」を逆算していきます。
制作会社が公開している目安スケジュールを見ると、例えば以下のような流れがあります。

  • 4月:打ち合わせスタート

  • 5〜7月:写真撮影・各行事撮影

  • 7〜8月:レイアウト・デザイン作業

  • 9〜10月:校正・確認作業

  • 11〜1月:最終校正・印刷準備

  • 2〜3月:完成・納品

このように一般的には春〜夏からの準備が理想です。ですが、12月というスタート時期でも逆算すれば、以下のような “短期スケジュール” に切り替えて進められます。

12月スタート(卒後納品を想定)例:

  • 12月:制作業者選定・仕様決定・冊数・ページ数・概算見積もり取得

  • 12月末〜1月:写真収集スタート(クラス・部活・行事写真など、今まで撮ってきたものを整理)

  • 1〜2月:レイアウト設計・仮原稿作成(行事写真ページ等前半部分)

  • 3月(卒業式当日含む):卒業式写真を撮影・セレクト

  • 3月末〜4月:最終原稿入稿・校正・修正指示

  • 4〜5月:印刷・製本・納品(生徒・保護者宅または学校で配布)

この流れに切り替えることで、「今年度のアルバム制作は厳しいかも…」と思っていた12月スタートでも動き始めることが可能です。
そして、キューズプラスでも12月初旬に申し込み・卒後納品で十分対応できます。

ですので、先生、今12月という時点でも “動き出すための時間” はまだあります。焦らずに、だけどしっかりと次のステップに移りましょう。


ステップ3:まず最優先で決める3つ ― 制作の土台を固めよう

制作をスムーズに始めるために、まず本当に「最優先」で決めておきたいことがあります。これを決めておくだけで、その後の作業がぐっと楽になります。

① アルバムの仕様(冊数・ページ数・予算)

何冊つくるのか?一冊あたり何ページ?どんな装丁?(表紙・製本方法・光沢加工あり)
予算はどれぐらい?保護者負担・学校負担・付録か否か?
仕様を固めることで見積もりが出せて、さらにスケジュールも明確になります。

② 制作体制(担当者・委員会・役割分担)

先生一人で抱えるのではなく、保護者代表・生徒代表・撮影/デザイン担当など、役割を分担しましょう。
「写真集め」「原稿入力」「レイアウト確認」「校正確認」などのタスクを誰がいつまでに、を明確にすることが鍵です。

③ 写真・原稿収集の方針とスケジュール

撮影済みの写真、これから撮る行事の写真、先生方や保護者から集める写真。
それぞれを “いつまでに何枚集めるか” をざっとでも決めておくと、“集まらない、どうしよう”という段階に入る前に動けます。
また、「卒業式写真をどう扱うか(載せる・載せない・卒後納品)」を早めに決めておくと、写真選定・撮影準備がスムーズです。


ステップ4:12月〜1月でできる「先行作業」のすすめ

12月になってからでも、「今すぐできること」がたくさんあります。ここを無駄にせず動き出せば、後々ぐっと安心感が出ます。

  • 過去写真の整理
     クラス集合写真・部活動・学校行事・先生方のスナップなど、既に撮られている写真をフォルダにまとめましょう。
     「撮影したままでファイル名がバラバラ」「何の行事か記録されていない」これを整理しておくだけでも、後のレイアウト作業がぐっと楽になります。

  • アルバム仕様についての校内/保護者打合せ
     先生一人で進めるより、保護者会・制作委員会で仕様案を共有・意見を聞くことで、スムーズに決められます。
     また、「予算」「冊数」「配布時期」「掲載ページ構成の概要」あたりをざっと決めるだけでも大きな一歩です。

  • 制作業者候補への資料請求・見積もり依頼
     「どこに頼もう?」という段階なら、今が動き出しどきです。見積もりを早めにとることで費用・納期・制作条件が明らかになり、選定を焦らずできます。

  • 原稿フォーマット・レイアウトテンプレートの検討
     もし可能なら、制作業者が提供するテンプレート(クラスページ、部活ページ、先生メッセージページなど)を確認しておきましょう。テンプレートを使うことで制作の「型」ができ、後作業が楽になります。


ステップ5:心構えと「進めるクセ」をつけよう

制作を始めるにあたって、形式的な手順だけでなく、先生自身/委員会全体としての“進めるクセ”をつけておくことが成功の鍵です。いくつか大事なポイントをお伝えします。

  • “完璧”を最初から目指さない
     もちろん「すごく良いアルバムにしたい」という気持ちは大きいですが、「未着手だから間に合わない」と感じる要因は「手を動かしていないこと」にあります。まずは “仮でもいいから動かす” という姿勢を持ちましょう。進めながら修正する方が、時間を無駄にしません。

  • 「今日何をするか」を明確にする
     制作委員会や先生自身の日程が忙しい中で、「何をいつまでに」決めるかを明確にしておくと、迷いが減ります。例えば、来週金曜までに部活ページの写真選定を終える、翌週月曜までに先生メッセージを回収する…というように。

  • 定期的な進捗確認を設ける
     毎週・隔週でも「進捗会議」を30分だけでも設けましょう。集まらなくてもオンライン・チャットでも良いです。「写真何枚集まった」「原稿どの段階」「入稿まであと何日」など、可視化することで焦点が定まります。

  • 関係者に制作の意義を伝える
     生徒、保護者、先生、学校全体。「なんでアルバムを作ってるのか」「どんな思いでこのページをつくるのか」その背景を共有すると、協力体制が強まります。協力が得られれば、制作もスムーズになります。


よくある “12月スタート”での不安 3パターン&対処法

先生が抱きがちな不安を、具体的に3つ取り上げ、それぞれどう対処すればよいかをお伝えします。

不安①「写真がまだ揃っていない」

対処法
今まで撮影された行事・部活・クラス写真をまず整理し、「使えそうな写真」を洗い出しましょう。卒業式当日の撮影分は入稿直前でOKという方針なら、それまでのページを先行して仕上げておきます。つまり、「半分以上先に進めておく」ことで安心感が出ます。制作会社の案内でも「卒後納品」を選べば卒業式の写真も載せられるというメリットがあります。

不安②「予算・冊数・仕様が決まってない」

対処法
先に「ざっくり仕様」を決めましょう。例:100冊、40ページ、上製本・光沢加工付き。保護者会で「このくらいでどうか」というラフ案を提示して意見を聞き、決定を急ぎましょう。仕様が定まれば、見積もり依頼・業者選定も進みます。

不安③「制作委員・担当者を確保できていない」

対処法
「責任者・連絡窓口」を先生1名+保護者1名でまず決めて、そこから「写真集め」「原稿入力」「校正確認」などのタスクを分担できる人を募りましょう。まずは“名簿を作る”ことからスタートしてください。「やりましょう」と声を掛けて、制作委員会キックオフのミーティング日を決めることが大切です。


先生、ここまで読んでいただいてありがとうございます。
12月というこの時点、確かに「もう時間がないのでは?」という焦りが走るのは自然です。だけど、それ以上に、

“今だからこそ”動き出す価値がある。
“今だからこそ”皆で走り出せば、想いを形にできる。
ということを、心からお伝えしたいです。

これまでは「まだ間に合う」という根拠と、動き出すための5ステップを整理しました。
下記からは、より実践的なノウハウとテンプレート、アルバム制作を「楽しむ」ためのヒントを盛り込みます。

現実的に進めるためのスケジュール・チェックリスト・制作テクニック全部のせ!

月別・週別スケジュールテンプレート(卒後納品想定)

ここでは「12月スタート、3月卒業式、4〜5月納品」モデルを想定しています。

🗓 12月:準備・仕様決定・素材整理

やること
第1週 制作チーム立ち上げ/制作会社リストアップ・問合せ/配布時期の決定(卒後納品)
第2週 アルバム仕様決定(冊数/ページ数/サイズ)/見積もり取得・比較検討
第3週 写真収集開始(過去行事・日常スナップの洗い出し)/掲載予定ページ構成をざっくり
第4週 各担当(写真/原稿/校正)を役割分担/テンプレート準備/締切の逆算表を作る

🗓 1月:素材集め・レイアウトのラフ案制作

やること
第1週 写真収集本格化(保護者・先生からLINE・アプリで依頼)
第2週 各ページの構成(例:行事ページに何の写真を載せるか)を決め始める
第3週 先生・保護者・生徒からの原稿収集(コメント/メッセージ)
第4週 表紙案・タイトル・裏表紙など装丁に関する方向性を仮決定

🗓 2月:編集作業に集中!原稿づくり&仮入稿データ作成

やること
第1週 レイアウト作業スタート/卒業式撮影の撮影担当手配
第2週 デザイン仮完成/委員内で初回校正チェック
第3週 修正指示→修正対応→データ更新
第4週 完成間近なページから順に確定/最終チェックポイントを洗い出す

🗓 3月:卒業式→最終素材収集→入稿

やること
第1週 卒業式写真撮影→即日セレクト
第2週 制作会社へデータ送付(入稿)
第3週 全ページ最終チェック→印刷工程スタート/納品予定日確認
第4週 配布方法を確認(郵送/学校受取/保護者会配布)

 写真回収を失敗しないためのコツ&チェックリスト

📌 失敗あるある

  • 誰も出してくれず締切直前にパニック

  • 同じ子の写真ばかり、写ってない子がいる

  • 解像度が足りず印刷に耐えない

✅ 写真募集のコツ

  • 「○日までに×枚送ってください」と具体的にお願いする

  • Googleフォト/LINEアルバム/制作会社ごとの専用ソフト(キューズプラス例:あげるくん)を活用する

  • 「この子写ってないんだけど…」を避けるため、表に名前リストを作ってチェック

  • 撮影者の名前や日付も残しておく(トラブル防止)

📸 おすすめのジャンル別チェックリスト(抜粋)

ジャンル 写真例
行事系 入学式/運動会/修学旅行/合唱祭/文化祭/卒業式
日常系 授業風景/休み時間/清掃当番/給食時間
クラスページ 個人写真/集合写真/メッセージ入り自撮り
特集系 仲良しグループ/授業作品図鑑

 よくあるアルバム構成とページ案テンプレート

制作会社に「この構成でお願い」と伝えやすくするためのテンプレート例をご紹介。

🗂 標準構成例(40ページ)

ページ数 内容
トビラ 学校名・卒業年度・校歌・校訓など
P1〜2 学校紹介・空撮写真・教室風景など
P3〜4 先生紹介ページ(担任/校長/教科)
P5〜16 クラス別ページ(4Pあたり1クラス:個人写真とスナップ)
P17〜20 部活動紹介ページ(集合とスナップ)
P21〜28 行事写真ページ(入学式〜冬まで)
P29〜32 卒業式スナップ(卒後納品なら盛れる)
P33〜36 寄せ書き・先生メッセージ(1Pあたり1クラス+先生)
P37〜40 集合写真(クラスごと、学年全体)

セルフ制作で レイアウト初心者でも見映えを作れる技術7つ

  1. 写真は「大・中・小」を混ぜて配置すると動きが出る

  2. 余白を思い切ってとると“高級感”が出る

  3. ページごとに「テーマ色」を決めると全体が締まる

  4. タイトル文字は統一フォント+サイズでルール化

  5. キャプションは“説明”より“声”で書く(例:「全力疾走!」「まさかの逆転!」)

  6. 個人写真はサイズ・配置・余白をすべて統一する

  7. 写真に影・枠・フチ加工をかけすぎない(やりすぎは逆に素人っぽく…)


校正で絶対に見落としたくないポイント集

  • 📍 名前の漢字(卒業アルバム最大のトラブルポイント)
     → 名簿と照らし合わせて3回以上確認!

  • 📍 写真の左右反転(制服ボタンが逆・校章の向き)
     → 加工アプリで間違えがち。制服の右前ボタン要確認。

  • 📍 日付・行事名の誤記(“2024”と“2025”混在)
     → ページごとに統一性を持たせる

  • 📍 顔が暗い/ピントが甘い/切れている写真の混在
     → 小さいサムネでなく、印刷原寸を想定して確認すること

  • 📍 ページごとの色・フォント・トーンの乱れ
     → 最低限の「デザインルール」は決めて統一感を


制作途中で心折れそうになったら読むセクション

先生、疲れますよね。誰かが「やらなきゃ」って気づいたときには、もうスケジュールはカツカツ。
集まらない写真。集まらない原稿。無反応の保護者。意見の分かれる先生方…。
でも、覚えておいてほしいんです。

  • アルバムは「完璧」を目指すものじゃなくて「愛着」が残るもの

  • 子どもたちにとっては“未来に見返す宝物”になる

  • 今大変でも、数年後「あれ作ってよかったね」と絶対に思う

  • 「やってくれてありがとう」って言ってくれる子、絶対います

先生が一歩踏み出してくれたおかげで、アルバムはちゃんと形になります。
あとちょっと、あともう少しだけ、一緒に走り切りましょう。


完成後「作ってよかった」と実感する瞬間とは?

  • 泣きながらページをめくる生徒を見たとき

  • 保護者から「家族の宝物になりました」と言われたとき

  • アルバムに自分が載っていて、教え子が「先生ありがとう」と言ってきたとき

  • 数年後、同窓会で「この写真、まだ取ってあるよ」と見せてくれたとき

  • 手間も、苦労も、全部報われたと気づいたとき


最後に

12月だから、間に合わないんじゃなくて――
**「12月から動けば、まだ間に合う」**んです。
制作はたしかに大変です。でも、最後に残るのは、「子どもたちの笑顔」と「先生の達成感」です。

もし今、ほんの少しでも
「よし、やってみようかな」
と思えたなら、それが一番大事な一歩。

迷ったら、またここに戻ってきてください。
先生の想いは、ちゃんと形になります。
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